火山についてのQ&A |
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Question #260 | |
Q |
夏休みの地理の自由研究で北海道の火山について調べる事にしましたがあまり調べる資料がなくて困っています。
現在中学一年生です。北海道には現在活火山はいくつありますか?休火山、死火山はいくつありますか?
火山にもいろいろあるようですが楯状火山、鐘状火山、円錐火山はどう違うのですか?でき方が違うのですか?
北海道の火山と本州や九州などにある火山との違いは何ですか?最後に火山とプレート、地震についての関連性
に付いて教えてください。お願いします。もうすぐ夏休みが終わってしまいます!!
(8/19/99) |
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A |
北海道の火山については築地書店のフィールドガイド「日本の火山(3)北海道の火
山(高橋・小林編)」が参考になるでしょう.北海道には気象庁が決める活火山が15
あります.知床硫黄山,羅臼岳,摩周,アトサヌプリ,雌阿寒岳,丸山,大雪山,十
勝岳,樽前山,恵庭岳,倶多楽,有珠山,北海道駒ヶ岳,恵山,渡島大島です.休火
山という言葉はすでに死語で使われなくなってきています.火山の一生を考えると
「休んでいる」との定義があまりに曖昧すぎるためです.円錐火山はほぼ成層火山の
意味で,溶岩と火山砕屑物が積み重なり,中心ほどうず高くなって円錐状になったも
のです.楯状火山はハワイのように,山の高さに比べて広がりの大きい緩い傾斜の火
山です.粘り気の低い溶岩からなる火山の特徴です.また,鐘状火山という言葉は火
山の分野ではもはや使いません.溶岩ドーム(円頂丘)のように,粘り気のある溶岩
からなるお椀(お寺の鐘)を伏せたような火山に用いられていました.北海道と日本
の他にある火山では特に違いがありません.カルデラを作るような火山が多い点では
九州に似ています.日本の火山活動は,海洋プレートの沈み込みに大きな原因があり
ます.また,プレートの沈み込みによって巨大地震が起きます.また,一旦できたマ
グマが地殻を上昇する時に火山性の地震が起きます.特に噴火の前に火山性の地震が
多くなります.このことについてもっと知りたければ,図書館や学校の図書室で火山
の本や辞典を調べてみましょう.大きな本屋さんにも分かりやすい解説書がいくつも
おいてあるはずです.
(8/24/99)
中田節也(東大・地震研究所・火山センター)
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