火山についてのQ&A |
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Question #216 | |
Q |
火口から出る噴煙の色で噴出しているガスの成分などが分かるのでしょうか?
ちなみに青味かがった噴煙の成分は何なのでしょうか是非教えてください。
(5/26/99) |
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A |
経験的には青い色の噴煙には二酸化硫黄(SO2)が多く含まれているようです。二
酸化硫黄自体は無色ですが二酸化硫黄と大気中の水分が結合して生じた硫酸のミスト
が色の原因ではないかと思われます。この類の噴煙は高温の溶岩から放出されるよう
です。溶岩がまだ地表に出ていないのに青色の噴煙が出る場合はマグマがかなり浅い
ところまで上がってきたことが予測されます。
他の色については,単に白っぽい噴煙はもっとも一般的ですが水蒸気を主体とします
。しかし水蒸気以外のガスは無色なのでそれらのガスの濃度は色だけでは分かりませ
ん。最近では赤外線を利用して噴煙のなかの成分を遠隔的に測定する研究が進んでい
ます。
黄色かったり茶色や灰色の噴煙はガスのほかに火山灰を含んでいます。激しい噴火の
際とか火砕流が発生したときに見られます。
(5/27/99)
大場 武(東京工業大学・草津白根火山観測所)P>
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